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子どもの自作ゲームを最初から遊び直すには?戻すもの・残すものを決める再スタート設計表

コラム

子どもが作ったゲームをもう一度遊ぶと、前の得点が残っていたり、集めたアイテムが消えたままだったりする。そんなときは、再スタートの入口を増やす前に、「次のプレイで元に戻すもの」と「引き継ぐもの」を分けて決めるところから始めましょう。

遊び直しは、キャラクターを出発地点に戻すだけとは限りません。この記事では、Scratchで作る小さなゲームを例に、再スタートの設計表と確認手順を紹介します。以下のゲームは説明用の架空の設計例で、実際の受講生の事例ではありません。

「最初から」と「続きから」を先に分ける

まず決めたいのは、「もう一度」がどこへ戻る操作なのかです。たとえば、猫が魚を集めるゲームでも、次のように異なる遊び直し方が考えられます。

  • 最初から遊ぶ:猫を出発地点へ戻し、魚を並べ直し、今回の得点を消す。
  • 同じステージに再挑戦する:そのステージの出発地点へ戻すが、到達済みのステージ情報は残す。
  • 一時停止から再開する:猫の位置も得点も変えず、止めていた動きを再開する。

これらを同じボタンに任せると、どの情報を残すのか決めにくくなります。今回作るのは「最初から遊ぶ」機能、と範囲を定めてください。

ボタンの言葉も、その範囲に合わせます。「もう一度」だけでは迷いそうなら「最初から遊ぶ」と書く方法があります。同じステージへ戻すなら「このステージに再挑戦」のほうが、実際に起きることを表せます。

再スタート設計表で、画面と数字を一緒に見る

紙やメモに、プレイ中に変わるものを書き出します。キャラクターの位置だけでなく、見える・見えない、背景、得点、終了の表示も候補に入れましょう。

次の表は、本記事独自の設計用シートです。作品に存在しない項目は消し、必要なものだけ残して使ってください。

変わるもの 次のプレイでどうするか 開始前に確認すること
猫の位置・向き 出発地点と最初の向きへ戻す 前回のゴール付近に残っていないか
集める魚 決めた場所へ戻し、表示する 前回取った魚も出ているか
今回の得点 開始時の値へ戻す 前回の得点を引き継いでいないか
背景・終了メッセージ 遊ぶ画面へ戻し、終了表示を消す 結果画面が重なっていないか
ゲームの進行状態 準備中を経てプレイ中へ切り替える 準備中に移動や加点が起きないか
最高得点・選んだ設定 残すかどうかを個別に決める 今回の得点と混同していないか

「すべて消す」が正解ではありません。音のオン・オフを選べる作品なら、その選択は遊び直しても残す、と決めることもできます。一方、今回集めた魚の数は、最初からのプレイなら戻す対象になるでしょう。

Scratchでは、変数に数値や文字を保持できます。今回の得点と最高得点を別々に扱う考え方も、この仕組みを使った設計です。基本はScratch Foundationの公式資料「Variables and Lists」で確認できます。なお、この表の「残す」は、同じ作品を開いたまま遊び直す場合の話です。作品を閉じた後まで記録を保存する設計は、ここでは扱いません。

Scratchでは「戻す処理」と「遊び始める処理」を分ける

設計表ができたら、ブロックへ置き換えていきます。ここで紹介するのは組み立て方の考え方で、どの作品にもそのまま使える完成コードではありません。必要な処理は、現在の作品の構成によって変わります。

得点は「増やす」処理とは別に、開始値を入れる

加点する命令だけでなく、プレイの最初に得点を決め直す処理を用意します。Scratchの公式チュートリアル「Click for Points」でも、開始時に得点を0にする例が示されています。

ここで決めるのは、魚を取ると何点になるかではありません。「前回の得点を、今回の開始時にどう扱うか」です。得点を戻す場所を決めておけば、加点のルールとは分けて管理できます。

合図を受けて、それぞれが自分の準備をする

猫、魚、終了メッセージが別のスプライトなら、「最初に戻す」というメッセージを用意し、それぞれが受け取って準備する構成が考えられます。

猫は位置と向きを戻す。魚は配置を戻して表示する。終了メッセージは隠す。役割をこのように分けて書いてから、対応する処理を作ります。メッセージを送るブロックと受け取るブロックの関係は、Scratch Foundationの公式資料「Broadcast Game」に説明があります。

ただし、メッセージの名前を付けただけで準備が完了するわけではありません。設計表の各項目に、実際に戻す処理があるかを対応させてください。

準備が終わる前に、ゲームを動かさない

再スタートの流れは、「プレイを止める→必要な状態を戻す→準備完了後に遊び始める」と考えると整理できます。

位置を戻している間に接触判定や加点が働くと、開始前に結果が変わる可能性があります。Scratch Foundationの公式資料「Debugging Strategies」も、同時に動く処理には順序やタイミングの調整が必要になる場合を説明しています。

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本記事の設計例では、「準備中」「プレイ中」「終了」の状態を区別し、移動・加点・アイテム出現はプレイ中だけ行う方針にします。すでに動いている繰り返し処理をどう終了させるかも確認が必要です。画面だけを戻して、前のプレイの処理を残さないようにします。

緑の旗と「最初から遊ぶ」ボタンは、戻し先をそろえる

緑の旗から始める場合と、作品内のボタンから遊び直す場合で、別々に戻す内容を作ると、後で片方だけ変更してしまうことがあります。設計上は、どちらの入口からも同じ準備へ進む形を目指しましょう。

たとえば、どちらから始めても「猫を戻す・魚を並べる・得点を戻す・終了表示を消す」という同じ一覧を使います。旗の下とボタンの下に、異なる開始条件を増やさないための工夫です。

初めて作る段階なら、作品内のボタンを急いで追加せず、緑の旗から毎回同じ状態で始められるところまでを先に仕上げてもかまいません。その後で、終了画面に遊び直しの入口を付ける順序も選べます。

完成の確認は、終了後にもう一度遊んで行う

最初の起動だけでなく、一度遊んで状態を変えてから確認します。この設計例なら、次の流れを使えます。

  1. 魚を取り、猫を出発地点から動かす。
  2. ゲームを終了し、結果画面を表示する。
  3. 「最初から遊ぶ」を選ぶ。
  4. 設計表を見ながら、位置・魚の表示・得点・背景を確認する。
  5. 再び魚を取り、決めたルールどおりに得点が変わるか確かめる。

戻ったように見えるだけではなく、次の操作ができるところまで確かめます。魚が表示されていても取れない、終了メッセージは消えたのに猫が操作できない、といった違いを見つけるためです。

成功して終わる場合と、失敗して終わる場合がある作品では、両方から試してください。確認欄には「成功後:確認済み/未確認」「失敗後:確認済み/未確認」と書けば十分です。仕組みを増やす前に、今ある終了経路から遊び直せることを確かめましょう。

よくある質問(FAQ)

緑の旗を押せば、得点も自動で最初に戻りますか?

得点を戻す処理を用意してください。前述のScratch公式チュートリアルも、開始時に得点へ0を設定しています。旗を押すことと、作品内の数値を決め直すことを一組として考えましょう。

最高得点も消したほうがよいですか?

同じ作品を開いたまま記録へ挑戦する遊びなら、最高得点は残し、今回の得点だけ戻す案があります。両方を表示する場合は、名前を分けてください。作品を閉じた後も残すかどうかは、別に設計する必要があります。

途中でやり直せるボタンも必要ですか?

必須ではありません。まず終了画面からの再スタートだけを作る方法があります。途中のやり直しを加えるなら、押した時点で移動や加点などを止め、準備へ移れるかも確認対象にします。

幼児には、設計表を読むのが難しそうです。

表を本人に埋めてもらう必要はありません。紙に猫と魚を描き、「もう一回なら、どこにいる?」と配置してもらう方法を提案します。決めた位置や表示を大人が記録し、ブロックで実現する部分とは分けて進められます。

教室でこの機能だけ相談できますか?

対応できる教材や相談範囲は教室へ確認してください。「最初から遊び直せるようにしたい」と、戻すもの・残すものの表を添えると、希望する機能を具体的に伝えられます。体験時間内に既存作品の修正までできるかは不明のため、事前の確認が必要です。

遊び直しの設計を、次のものづくりへ

CotoMiraiでは、年齢・興味・理解度に合わせた個別指導で、プログラミングやロボットなどの学びを提供しています。教室で扱う内容はスクール利用の案内をご確認ください。

家庭では、まず「次のプレイへ持ち越さないもの」を一つ決めるところからで十分です。得点だけ、猫の位置だけでも、設計表と実際の動きを照らし合わせられます。

南青山の教室で学び方を相談したい方へ、公式案内では年中以上のお子さま向けに無料体験を案内しています。年中未満は別の参加案内があるため、年齢に応じた入口をご確認ください。

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