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子どものScratchゲームで風船を次々に出すには?クローンの出現・退場設計シート

コラム

「風船を次々に出すゲームにしたいけれど、風船のスプライトを一つずつ増やすしかないの?」と迷っていませんか。同じ風船を繰り返し登場させるなら、元の風船を隠してクローンを作り、出現したクローンに退場の条件を持たせる方法が使えます。

ここでは「風船が現れ、クリックすると消える。クリックされなくても一定時間で消える」という仕組みを作ります。得点や制限時間は加えず、まずは風船が出てから退場するまでをつなげましょう。

風船を増やす前に、複製とクローンを使い分ける

Scratchのクローンは、作品の実行中に作るスプライトのコピーです。Scratch公式のクローンの学習カード(英語・PDF)では、同じ対象を繰り返し登場させるゲームの例が紹介されています。

今回のように、同じ役割の風船が何度も現れる作品なら、クローンを使う構成にしてみましょう。一方、赤い風船と青い風船に別々の会話や役割を持たせたいなら、別のスプライトとして用意する方法も候補になります。

作りたい場面 今回の選び方
同じ風船が繰り返し現れ、同じルールで消える 一つの風船を元にクローンを作る
登場人物として、それぞれに違う役割を持たせる 別のスプライトとして作ることを検討する

大切なのは、見た目の数だけで決めないことです。「この風船たちは同じ仕事をするのか」を判断の目安にしてください。

出現・退場設計シートを先に埋める

ブロックを並べる前に、風船の一生を短く決めます。下の数値は、仕組みを説明するために置いた設定例であり、推奨値や学習効果を示すものではありません。

決めること 今回の設定例 わが家の作品
元の風船の役割 隠れたままクローンを作る ____
出現のきっかけ 緑の旗で開始し、作るたびに1秒待つ ____
現れる場所 ランダムな場所 ____
クリックされたとき そのクローンを削除する ____
クリックされなかったとき 出現してから3秒後に削除する ____

この設計では、風船を出す間隔と、それぞれの風船が残る時間を別々に扱います。「新しい風船を作るまで待つ」と「この風船が消えるまで待つ」は、違う仕事です。

最初は設定例のまま組み、動きを見てから変更する進め方をおすすめします。音や得点も同時に足すのではなく、風船が現れて消えるところまでを今回の完成範囲にしましょう。

元の風船には「クローンを作る仕事」を任せる

新しいプロジェクトに風船のスプライトを用意し、風船のコード欄で組み立てます。自分で描いた風船でも構いません。

まずは、次のまとまりを作ってください。以下のコード表記は、Scratchのブロックを上からつなぐ順番を文章で示したものです。「ずっと」の内側には、字下げしたブロックを入れます。

緑の旗が押されたとき
隠す
ずっと
  自分自身のクローンを作る
  1秒待つ

元の風船は、遊ぶ人にクリックしてもらう対象ではなく、風船を作り続ける係にします。そのため、最初に「隠す」を置きます。

「隠す」「クローンを作る」「待つ」を組み合わせ、クローン側で表示する考え方は、Scratch公式カードの風船ゲーム例でも扱われています。クローンに関するブロックは「制御」、表示に関するブロックは「見た目」から探せます。

この段階で風船が見えなくても、すぐに組み直す必要はありません。まだ、作られたクローンがどこに現れて何をするかを指定していないためです。続けて、同じ風船のコード欄に次のまとまりを作ります。

クローンには「現れて、時間がたったら退場する仕事」を持たせる

元の風船のコードとは離して、「クローンされたとき」から始まるまとまりを置きます。

クローンされたとき
どこかの場所へ行く
表示する
3秒待つ
このクローンを削除する

今回の例では、出現する場所を決めてから表示します。続けて、その風船自身が待ち、最後に退場します。

「クローンされたとき」は、元のスプライトではなく、作られたクローン用の処理を始めるブロックです。公式のクローンの基本説明でも、元のスプライトの処理とクローンの処理を分けています。

ここで緑の旗を押し、何もクリックせずに眺めてみてください。確認したいのは、風船が次々に現れることと、先に現れた風船が後から退場することです。

風船が重なった場合は、すべてを正確に数えようとしなくても構いません。見えている風船を一つ選び、その風船が残り続けずに消えるかを見ます。観察しにくければ、試す間だけ「3秒待つ」を長めにしてから元に戻しましょう。

クリックした風船だけを退場させる

時間による退場を確認できたら、同じコード欄に、もう一つ独立したまとまりを作ります。

このスプライトが押されたとき
このクローンを削除する

クローンにも「このスプライトが押されたとき」の処理が適用されます。クリックされたクローンを削除する構成は、Scratch公式カードのクリック処理に示されています。

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これで、風船の出口が二つできました。クリックされた風船はその場で退場し、クリックされなかった風船も、先ほど決めた時間が過ぎれば退場します。

クリック時の処理を「隠す」だけに置き換えない点も押さえておきましょう。画面から見えなくすることと、クローンを削除することは別です。今回のように役目が終わった風船は、「このクローンを削除する」で終える設計にします。

この削除ブロックは、元のスプライトを削除するためのものではありません。Scratchの制御ブロックの実装でも、元のスプライトには削除処理を行わない構造が確認できます。

完成の確認は「放置」と「クリック」を分けて行う

風船を急いで全部クリックすると、時間による退場を確かめられません。設計シートに沿って、遊び方を変えながら確認します。

  1. クリックせずに見る。新しい風船が現れ、先に出た風船が時間経過で消えるかを確認します。
  2. 一つだけクリックする。押した風船が消え、ほかの風船が残るかを見ます。重なっていない風船を選びましょう。
  3. しばらく遊んで手を止める。クリックをやめた後も、残った風船が順に退場するかを確認します。

結果は「うまくいった」だけでなく、「クリックした風船は消えたが、押さない風船は残った」のように、出口ごとに書き分けてください。後者なら、時間で削除するまとまりを見直す対象として切り分けられます。

また、今回はクローンを作る処理を「緑の旗が押されたとき」にまとめています。クローン自身がさらにクローンを作る構成には広げません。まずは元の風船が作り、各クローンが自分の退場を担当する関係を保ちましょう。

よくある質問(FAQ)

風船ごとにコードを書き直す必要はありますか?

今回の構成では必要ありません。一つの風船のスプライトにコードを用意し、そこからクローンを作ります。クローンは元のスプライトのコードやコスチュームなどを引き継ぐ仕組みです。詳しくは公式のクローン解説を参照してください。

「表示する」はどこにつなぎますか?

この例では「クローンされたとき」のまとまりに入れ、「どこかの場所へ行く」の後につなぎます。元の風船を表示するのではなく、作られたクローンを表示するための配置です。

クリックしていない風船まで消えるのは失敗ですか?

出現してから設定した時間が過ぎて消えるなら、今回の設計どおりです。クリックによる退場だけを確かめたい場合は、試す間だけ待ち時間を長くし、重なっていない風船をクリックしてみましょう。

クリックされたときだけ消える作品にもできますか?

今回のコード例から、時間で退場させる「3秒待つ」「このクローンを削除する」を外す変更が考えられます。ただし、押されなかった風船をどう片付けるかが未設定になります。まずは時間による退場もある形で完成させ、その後に別の片付け方を設計することをおすすめします。

教室でこの仕組みを相談できますか?

CotoMiraiは、年齢・興味・理解度に合わせた個別指導を行っています。公式サイトの個別指導案内をご確認ください。「元の風船とクローンの役割を分けたい」と伝えると、今回取り組みたい内容を具体的に示せます。持ち込み作品やクローン制作を体験で扱えるかは、申し込み時にご確認ください。

次々に出す仕組みは、退場までつなげて完成させよう

今回の完成形は、風船の数を増やすことだけではありません。元の風船がクローンを作り、各クローンが表示され、クリックか時間経過で退場するところまでです。設計シートの欄を指しながら、今どの仕事を作っているかを確かめてみてください。

CotoMiraiでは、年中以上のお子さま向けに無料体験を案内しています。年中未満のお子さまはイベントへの参加案内となるため、年齢に応じた申し込み方法をご確認ください。

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